2013年1月22日火曜日

Ubuntu12.10におけるTex環境の構築

Ubuntu12.10のほうに移行したので、12.04のほうから引っ張ってきて改変。
リポジトリの登録をしないでいいという程度でやり方はほぼ一緒。

方針としては
・TeXlive2012のインストール
・Texmakerの日本語化
・IPAフォントを埋め込むためのTexmakerの設定

である。
12.04のほうは以下のリンクで。

Ubuntu12.04におけるTex環境の構築

[参考URL]
Linux/Ubuntu -Tex Wiki

Tex環境を整えるにあたり、TeXlive2012を用いている。
Ubuntu12.10は、12.04と違い、TeXlive2012が標準で用意されている。
したがって、12.04とは違い、リポジトリの登録をすっ飛ばしていきなり環境のインストールをする。

: $ sudo apt-get update && sudo apt-get install texlive-lang-cjk xdvik-ja

700MBほどダウンロードするので時間がかかる。
我慢。

次はTexmakerのインストールを行う。Texmakerを使ってみたところ、IME問題以外は補完機能や組み込みpdfなどが便利なので使っている。

[Texmakerのインストール]
 : $ sudo apt-get install texmaker

あとは待つだけでTexmakerがインストールされる。実はTexmakerは日本語化されておらず、自分でするしかない。以下に日本語化の方法をまとめる。

[Texmakerの日本語化のための参考サイト]
Texmaker/インストール -TexWiki

上記サイトにて、自分のTexmakerのバージョンにあったものをダウンロードする。
Ubuntu12.04の人は3.4だと思う。
3.4を使う場合は、TexForumにログインしなければならないが、

ID : anonymous
PW : ほげ(ローマ字小文字で)

でダウンロードができる。
ダウンロードの後、解答したあと日本語化をする。

[Texmakerの日本語化]
 : $ cd Downloads(各自の解凍先)/texmaker-3.4_ja
 : $ sudo  cp qt_ja.qm texmaker_ja.qm texmaker_ja.ts /usr/share/texmaker

もしくは

: $ sudo cp /各自の解凍先/texmaker-3.4_ja/qt_ja.qm texmaker_ja.qm texmaker_ja.ts /usr/share/texmaker

でTexmakerのフォルダ内に日本語化ファイルを移動させる。
あとはTexmakerを再起動すれば自動的に日本語化される。

また、ibus-mozcを使っていると、日本語変換の際に、変換ボックスが真っ黒になってしまう現象が起きる。これは以下の画像のように、ドキュメント上で右クリックをし、

インプットメソッドを選択 ----> ibus

で回避することができる。



最後にTexmakerの設定を行う。
ここでIPAフォントの埋め込みの設定も同様に行う。

[Texmakerの設定]
オプション ----> Texmakerの設定 ----> コマンド



LaTeX     ----> platex -interaction=nonstopmode %.tex
Dvipdfm ----> dvipdfm -f ptex-ipa.map -p a4 %.dvi


Dvipdfmの-p a4はA4サイズに指定している。これがない場合でもA4サイズ指定になるが、もしB5サイズだったら打ち直すのが面倒だと思ったためつけている。A4サイズのみ扱うのであれば書かなくてもよい。
IPAフォントを埋め込むためには、ptex-ipa.mapが必要だ。texlive2012から標準でIPAフォントの埋め込みに対応したらしく、これをするだけで埋め込むことが可能となる。
余談だが、pdfビューアの設定項目内にある「埋め込み」の部分にチェックすると、pdfビューアが別ウィンドウではなくTexmaker内で表示される。画面が大きい方はここにチェックをいれると捗る。

次はビルドの設定

オプション ----> Texmakerの設定 ----> クイックビルド







上の画像のように、Latex + dvipdfm + PDFファイルを表示にチェックとすることで、ビルドの際F1を押すだけでビルドからPDFの表示まで一括でおこなってくれるようになる。

あとはTex サンプルとぐぐるなどして、数式が含まれている適当にサンプルをビルドして確認して欲しい。
PDFにフォントが埋め込まれているかどうかは、Evinceであれば

ファイル ----> プロパティ ----> フォントタブ

そこで下の画像のように、埋め込みのサブセットと書いてあれば埋め込みできている。



2013年1月18日金曜日

Linux Mint 14からUbuntu12.10に戻った理由

結局前回の記事から今までずっとLinux Mint 14を使っていました。
問題ないかのようにも見えましたが、なんだかんだ多少別物であるということを認識させられました。
特に、自分が使っているエディタのSublimeText2では、まだibusに対応していないのか日本語入力がめんどくさいという問題があります。
ちなみにインストールの仕方

[SublimeText2の日本語入力環境]
 $ sudo apt-get install git 
 $ cd ~/.config/sublime-text-2/Packagesgit clone
 $ https://github.com/xgenvn/InputHelper.git


これでSublimeText2を再起動すれば、Shift + Ctrl + Zで入力ウィンドウの表示、Ctrl+Enterで入力という風にできます。
が、LinuxMintのほうでは、なぜかibusの問題かCtrl+Enterで入力されないといった問題が起きてしまいした。
そもそも、他のエディタでもLinuxMIntは日本語入力が怪しく、たびたび変換窓が飛んだり、変換途中で怪しい挙動を起こしていました。
別にエディタもしくはibusを再起動すればいいのですが、集中してレジュメやレポートを作っていると非常にイライラします。
日本語関係はUbuntuのほうが圧倒的に楽で、バグが非常に少ない。

また、これは個人の主観ですが、CinnamonやMATEといったWin風のUIよりも、Unityのような没入型UIのほうが好き、というよりもノートPCという限られたディスプレイ範囲では明らかに使いやすいということが挙げられます。
Unityが糞という人は確かに多くいらっしゃいますが、慣れていない、デスクトップPCで使っていると思われます。(ノートPCでも使いにくい人は使いにくいんでしょうが)
年をとると新しいUIが新しい機能が煩わしくなるものです。
自分もフリック入力wwwとか思ってましたが、慣れると非常に快適。
Mintのほうには、cario-dockをいれていたんですが、結局使えば使うほど別にUnityでもいいじゃないという結論に至ってしまいました。
確かにUbuntuにはAmazon問題がありますが、個人的にはGoogleやLINEを使ってる時点で・・・と思いますしね。

もちろんMintのほうが優れていることもあります。
まず、ファイラーのNemoが優秀です。
Open as rootで、フォルダやファイルをroot権限で開くことができます。
PCManFMやThunarなどにもありますね。
ただ、その2つは細かいところでそれぞれ弱点があり、総合的な能力的にNemoは使いやすいです。
また、デフォルトで軽いのがでかい。
Cinnamonを使うとわかりますが、グラフィカルなUIなのに軽い、そしてテーマも多くUbuntuのアイコンテーマなども流用できる点が良かったです。

そんなこんなで、Ubuntu12.10に戻ってきたわけですが、日本語環境が整っているという前提条件付きですが、LinuxMintはWinから初めてLinuxを扱うという人にはUbuntuよりも最適です。
UbuntuはUIに抵抗がない初心者の人には、設定に関するサイトが多いという観点からおすすめできます。

2013年1月2日水曜日

Linux Mint 14 "Nadia"のcinnamon版をMac風にする方法

明けましておめでとうございます。
自分の書いた記事がTexのwikiに載ってしまい、年末から今までやたらアクセス数が伸びて、新年早々焦っています。
自分がブログを初めて数ヶ月、思っていたよりアクセス数も伸び大変嬉しく思います。
ちなみに、既に修正はしていますが、Texmakerのコマンドが間違っていました。
申し訳ないです。

[修正前]
LaTeX     ----> platex -interaction=nonstepmode %.tex

[修正後]
LaTeX     ----> platex -interaction=nonstopmode %.tex

stopがstepになっていました。
というのも、タイトルにあるようにLinux Mintに環境を移した時に、Texmakerがフリーズしてしまい・・・
コピペして同じ症状に見舞われた方は申し訳ない。

実際は、先頭にpをつけるだけです。

本題ですが、Linux Mint 14 "Nadia" をインストールしました。
現在まで、Ubuntu12.04 LTSを使っていました。が、パッケージの古さや新しいものを使ってみたいという気持ちがあり、実は一旦12.10に移行していました。
しかし、
  •  Unity自体は軽くなったものの前よりファンが回ってうるさい
  •  Amazon問題
  •  cinnamon1.6は、1.4に比べ、安定かつローカライズがしっかりしてるという噂

があり、Mintに移行してみました。Amazon問題は別に消せばいいんですけどね・・・。
結論だけいうと、
 
  • Ubuntuより軽い。ファンのうるささはほとんどなくなった
  • 鯖のミラーが日本にないため、アプデが苦行
  • 日本語の入力が最初はできない
  • cinnamonのエフェクトがUnityよりかっこいい

という感じ。現在Mintに完全移行していますが、特に今のところ問題はないです。
実際、DebianベースのLMDEのほうがいいんですが、うちの環境だとDebian系ディストリは常にファンがフルで回る状況かつ、なぜか重く感じるということがあり使っていません。

以下、Linux Mintで行ったMac風にする設定の紹介。

[Mac風への変更]
Mac風にするために、以下のブログを参考に。

[参考ブログ]
Mac OS X Lion Skin Pack V3 バージョンアップしたMac OS X LionテーマをUbuntu 12.10にインストール

ダウンロードしてきたファイルを展開したあと、「Install Mac OS X Lion Skin Pack.sh」をクリックし起動、rootパスを打ったら自動的にアイコンが入れ替わります。
自分の環境では実行権限を与えないとできませんでした。
以下コマンド

 : $ cd 展開先
 : $ chmod +x Install Mac OS X Lion Skin Pack.sh
 : $ ./Install Mac OS X Lion Skin Pack.sh

もしくは、右クリックをしプロパテイを開いたあと、下の画像のように、プログラムとして実行できるの部分にチェックをしたあと、もう一度クリックして起動させる。





しかし、下の画像のようにアイコンが変わるだけでウィンドウが変わりません。




したがって、

メニュー ----> Cinnamon Settings(Cinnamon 設定)
      ----> テーマ
      ----> 他の設定タブ

を開きます。その後、ウィンドウテーマをMac-X-Lionに変更すると以下のようになります。





いやいや、閉じるボタンは左にあってこそMacだろっていう人はそのままCinnamon Settings内のウィンドウを選択。


上の画像のようにタイトルバーボタンの左サイドという部分を設定すればウィンドウもほとんどMac風。

あとは、Cinnamon自体をMacにすればいいのですが、これは個人的にいいものがなかった。
同じ参考ブログには、下記記事がありテーマをインストールしてみたものの、ウィンドウがぶれる?ため微妙・・・。

[参考ブログ]
Cinnamon 1.6.7をUbuntu 12.10にインストールしてMac OS Xライクなテーマにする


一応、シルバーであればMac風になるためシルバーのテーマを選択しました。
Cinnamon Settings ----> テーマ内にある、「Baldr」、「Tout」あたりはMac風でいい感じ。
自分はBaldrを選択。

以上Mac風の設定完了。
あとはCairo-Dockをいれるとランチャも追加でき、さらにMac風に。
Cairo-Dockの設定は割愛。
最終的に以下のような感じになるはず。





各自好みのフォントを選択するなり、アプリいれるなりしましょう。

ちなみにcinnamonで便利だなと思ったのは、

Ctrl + Alt + ↑キー ----> ワークスペースの追加、名前の変更等の管理
Ctrl + Alt + ↓キー ----> ウィンドウの選択、消去といった管理

Unityでも同じようなことができるが、それを拡張した感じ。
cinnamonはGNOME3ベースだから、もしかしてGNOME3も同じことができるのかもしれない。
また、自分の記事にあるようにTex環境は同じように設定できる。
Texlive2012が標準のため、いきなり下記コマンドを使用していい。

 : $ sudo apt-get install texlive-lang-cjk xdvik-ja
その他の設定はTex環境構築の記事と同じようにすれば問題ない。

次の記事ではOpenCVのインストールについて書く予定。